ブルーシートで水源の放射能汚染防止
東日本大震災の津波の影響により福島原発の事故による水道水の汚染を防ぐため、浄水場を管理する自治体がシートを掛けるなど、対策に取り組んでいる。各地の放射性ヨウ素の値は沈静化しているが、放射性物質を含んだ雨が降ればまた上がる。厚生労働省は「雨を避けるように」と求めているが、「完全に防ぐことはできない」と戸惑いの声も出ている。
福島県川俣町は平成23年3月25日、浄水場の「沈殿池」をブルーシートで覆った。水のにごりを底に沈めて取り除く場所。その表面に雨水が入るのを防ぐためだ。
川俣町では、水道水1キログラム当たりの放射性ヨウ素が17日に308ベクレルとなり、国の摂取基準値300ベクレル(乳児は100ベクレル、一歳以上は300ベクレル)を上回った。「できる限りのことをやらなければいけない」と担当者。
ヨウ素の検出後、雨が降ったときには川からの取水を一時的に止め、原発から比較的遠くにある水源を利用することに。その後、数値は減少し、3月28日時点で33.6ベクレルに低下した。「対策の効果はあったと思う。町民からも『安心した』という声が届いている」
また福島県飯館村も3月28日、沈殿池をブルーシートで覆った。3月20日に965ベクレルという高い値を検出。その後下がってはいるが、住民に水道水を飲まないよう呼び掛けが続いていた。
その後、国際原子力機関(IAEA)のフローリー事務次長は30日、ウィーンの本部で記者会見し、事故を起こした福島第1原発の北西約40キロにあり、避難地域に指定されていない福島県飯舘村について、高い濃度の放射性物質が検出されたとして、住民に避難を勧告するよう日本政府に促した。
同事務次長は「飯舘村の放射性物質はIAEAの避難基準を上回っている」と指摘。日本側からは調査を開始したとの連絡があったことを明らかにした。
「一体どうすればいいのか」。困惑気味に語るのは東京都水道局の担当者。厚労省が取水の一時停止や、量を減らすことを求める一方で、「水の供給には支障が出ないように」としているためだ。
3月22日に210ベクレルを検出した金町浄水場は東京23区と市の250万人以上に水を供給している。取水を止められるのは数時間程度で、それ以上だと断水になる。覆いをかけようにも、沈殿池が24カ所もあるため難しい。ヨウ素の除去に効果があるとされる粉末活性炭を増やすのが精いっぱいだという。
雨が降れば東京の水道水にまた基準値を超える放射能物質が検出される危険性が高まっています。福島原発の収束は最短でも数ヶ月とみられていることもあり、当面危機感が続きます。生活用水は仕方ないにしても、飲用の水は今のうちにミネラルウォーターなどに切り替えた方が安全かもしれません。